日本が”課題先進国”になった真の理由とは何か? BY 大場 龍夫

自然災害と歴史に鍛えられ、多様な社会問題が顕在化する”問題先進国日本”。人類の危機の最先端に立って粘る日本。人類のために日本を目覚めさせたい!

私と日本のつながりとは?

私が、まだ小学校に上がる前、私は母の気を引くために、

 

さまざまな工夫を凝らしてそれを実行した。

 

母が私を優しくしてくれないと感じた時は、

 

母をつねったり、ひっかいたりした。

 

叱られれば、母親を困らせようとして、

 

わざと玄関で大きな声を出して、

 

泣きながら転げまわった。

 

私は、母を私に向かせるために必死だった。

 

私は、東京下町の町工場に生まれた。

 

4人兄弟の長男だ。

 

生まれた当初は、母親を独占できたが、

 

兄弟が生まれるとそれが一変した。

 

家そのものが工場のような状態だったので、

 

いつも仕事と共にあり、忙しい上に兄弟も多い。

 

母親は、家のことも仕事もやり、

 

子供たちの面倒も見ているため、超多忙だった。

 

とても一人一人のこどもたちを十分にみれる時間はない。

 

私は、母親の関心を引くことに自然に力を注いでいた。

 

特に生まれたばかりのころは、母は、私の命を左右しており、

 

母が面倒をみてくれなければ、私は生きていけない。

 

それが、ものごごろつく年齢になっても、

 

そのまま続く。

 

引き続いて食事も身の回りも母にお世話になっている。

 

その背景から、

 

母親との関係性が

 

強烈に私の性格や生きるパターンに

 

大きな影響を及ぼす

 

ことになる。

 

 

「長男なんだから、お兄さんだからこれをやりなさい。」

 

というようなことを多く言われる。

 

我慢を強いられる。

 

「なんで私ばかりが、家の仕事を手伝わないといけないのか?」

 

と私ばかりが我慢をすることに不公平感を抱いていたりしたけど、

 

でも長男だからしっかりしなければとか、

 

兄だからがまんしなければと思い込んでいた。

 

あるとき、母親に喜ばれことをしたら

 

優しく褒めてくれることに気づいた。

 

それが嬉しくて、いわゆる「いい子」になっていった。

母を振り向かせるために、

大暴れして振り向かせようとする作戦から、

なんでも我慢して、いい子になって

親に認めてもらう作戦に転換した。

ちょうど、小学校に上がるときだったかと思う。

 

このような状況から、

「誰も私のことをわかってくれない」

 

「一人でやらないとだめだ」

自分を他人と分離させて、

決めつけていくように思いこむ素地がつくられていた。

 

親との深い話し合いがないために、

 

人とどうやって

 

コミュニケーションをとっていいのかの

 

イメージが沸かない。

 

人をどう理解したらよいのか

 

人にどう理解させたらよいのか

 

が分からなかった。

 

やれることといえば、

ニコニコしながら表面上は柔らかく、他人とは適当に間を取って、

浅い付き合いを続けることである。

 

「人間は、どうせ理解し合えないんだ」

 

と無意識に思い込んだ。

 

そして一方で、意識では、

 

他人に理解されるように、

 

評価されるように、

 

役立つ人になれるように頑張った。

 

それが、私を駆り立てるエンジンとなっていった。

 

私のエネルギーの癖になっていった。

 

しかし、意識よりも無意識の方が強くはたらくのである。

 

調子が良い時は、意識して頑張るのだが、

 

いつしか力尽きてしまい、

 

「どうせわかってもらえないんだ。」

 

諦めてやる気がでない。孤独になる。

 

そんなパターンを何度も繰り返していた。

 

このパターンは、

 

気づいても抜け出すことができなかった。

 

自分のやる気や感情が、

 

自分でコントロールできず、

 

勝手にやる気が上下して、

 

勝手に感情が生まれていた。

 

これによって、価値の生産性も、人間の関係性も

 

上がったり下がったりしていた。

 

のちに、認識技術との出会いによって、

 

これが、いったいどんな仕組みになっているのか?

 

その素材はどうなっているのか?

 

その目的があることを理解できるようになった。

 

そもそもこの仕組みに目的があるなんて気づきもしなかった。

 

自分が何者なのかを理解したら、

 

全てがするすると納得がいくようになった。

 

そしてさらにわかったことは、

 

私の背景は、実は私だけでなく、

 

全ての人間にその仕組みがはたらいており、

 

実は日本もまた、同じ構造をしていることがわかった。

 

自分の問題は、日本の問題だったのだ。

 

そのように私と日本がつながり、

 

私と世界がつながったのだ。

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。